バリ島ミレニアムじゃらんじゃらん


   榎本豊・篠田俊一・篠田久美・中島謙二.渡部順子・藤田芙美子
8月30日(水) 
バリ島に通い始めてはや13年、まるで夏休みに田舎に帰るような気分。
ハラハラドキドキがなくなってしまったのはチョット寂しいけれど、着いたその瞬間からリラックスできる。
いつも一緒に旅行してるE氏を始めとして皆サーフィンがお目当てなので、ホテルはいつもクタかレギャン。ここ3年位は、レギャンにあるホテルジャヤカルタがお気に入り。
ビーチに面してるし、プール、テニスコート、客室等何でもそろってクオリティが高い割に利用料金がリーズナブルなところがグー。あと日本人が少ないところ。
ところが今年、あんなにいた陽気なAUSSIE・オーストラリア人の姿が消えている。
これって東ティモール問題の影響?それともオリンピックのせい?
朝食を取りながら見回すと初老のグループが目に付く。襟つきのシャツにベルトをきりりとしめた半ズボン姿、足元はソックスに皮のサンダル。交わす言葉は“モルゲン!”
フランス人は昔からいたけれど、いきなりドイツ人や北欧系の人が増えている。
それと日本人の若者が大勢。大手の旅行代理店で扱いはじめたのかな?・・・・穴場だったのにチョット残念!!先着の篠田夫妻と合流。

8月31日(木)
朝食の後、バラガンに波乗りに行く榎本、篠田夫妻と別れて、順子・芙美子・オバさん・灼熱の太陽の下いざショッピングへ!!
あ・・・あ、いつもならプールサイドでゴロゴロ読書三昧の時間なのに・・・。
まず、クタにある問屋・アレックスへ。
ここにはアトゥとよばれる蔓を細くさいて編んだ籠・箱・お盆・ティシュボックスあとイカットやバティクなどがそろっていて、なんでも安く手に入る。
それぞれお目当てのポケットティシュケースや籠・草木染めのテーブルセンター・バティクを買い占める!?
その後“あ!!あれ素敵!”“ねぇこのお店が見たい!”“チョットここ寄ってもいい?”炎天のクタの通を歩き回り、夕方山のように黒いゴミ袋をかかえて、半死半生でホテルに帰り着くと、5時から7時までコートを予約していたので皆でテニス。
なんてハードな休日なんでしょう・・・体がもつかしら?  マデズ・ワルン2で夕食。

9月1日(金)
夜,JALの中島さん到着。
夕食は篠田さんの好きな韓国焼肉。

9月2日(土)
榎本、篠田夫妻は本日もバラガンへ波乗り。
中島さん日本から疲れを引きずっており、プールサイドでマッサージと昼寝。
と言うわけでその後、今年初めてプールサイドでマッサージ。なんて気持ちいいんでしょ。
夕方6時、日本に帰る篠田夫妻に別れを告げ、夕食はグロウリーでバリ料理のバイキング。

9月3日(日)
榎本、中島氏はチャングーへ。ものすごいサイズの波だったらしい。
私達3人、又お店めぐりをしながらセミニャックにあるスーパーへ。
バリコーヒー、紅茶、サンバルソース、丁字のはいったタバコ、チョコレート、チリの入ったラーメン、ナシゴレンの素、手作りの塩、ちょっとしたおみやげが安くそろっている。


9月4日(月)
“バラガンの隣にドリームランドと言うきれいなビーチがあるので、皆で海水浴にいかない?”と榎本さんからの提案。
途中狭くてすごいデコボコ道を走ってると突然、でかい石をくくりつけたボロボロの遮断機のような物が道をふさいでる、車を止めると、にこにこしながら子供やオバサンが駆け寄ってきて手をさしだす、1万ルピー渡すとギコギコと棒を持ち上げ通してくれる。
“驚いた?村の手作りの有料道路だよ、この道を通ると海への近道なんだけど、毎日料金が違うんだよね、皆商魂たくましいね、笑っちゃうけど・・・・”
有料道路をトンダリ・ハネタリしながら突っ切ると海を見下ろす崖の上に到着、急な階段を下りるとキレイなビーチが広がり、ワルンというのか海の家と言うのか小屋が5.6軒たっている。
サーファーもいれば海水浴客もいる、波が手前で大きくくずれて、引く力もすごいので私は海に入らずに、ワルンでビールを飲みながら風に吹かれてゴロゴロ。あー極楽ごくらく。
“お、こんなとこにも日本人のサーファーがいるぞ・・・うーんあんまりうまくないなぁ・・・”などと眺めていると、茶髪の若者二人海から上がって私の前を通る時“こんにちは”と言いながら、へコヘコ頭を下げていく。
“へ・・・・なんなんでしょう??・こんにちは!!”
外国で日本人のサーファーに会うと挨拶するのがルールなのかな、それにしても私はフツウのオバサンだけど・・・でもなんだかとってもいい感じ。
ところが“エー芙美さんが怖そうな顔してたんじゃないの?”と皆はにべもない。
順子さんとシルクシフォンのバティクを買いに、クタにあるもう1軒の問屋・スルヤ・ジャヤへ。去年皆に大好評で今年もたくさん買うつもり。腰に巻いて良し、肩に掛けて良し、マフラーにして良し、なかなかのすぐれもの。ここは布関係が充実している。
帰りにクロボカンにあるワリサンまで行って明日のディナーの予約をする。ホテル以外では唯一本格的なフランス料理のレストランと言うことで楽しみ。今夜はクタのミニで食事。

9月5日(火)
釣りが趣味の中島さんといっしょにクルーザーでレンボガン島へ出かけた。  
ホテルに迎えに来てもらって、ベノア港からいろんな国の人15人くらいで乗り込む。
1時間位でレンボガン島に到着、島の前で停泊しそれぞれシュノーケリング、島のトレッキング、釣りと別れていく。
すごく良い波もたっていて、榎本さんボードを持ってこなかった事を悔やんでいる、でも湘南みたいに芋の子洗いになっている。
私達4人はアウトリガーの付いたカヌーに乗り換えポイントに移動。
太刀魚かカツオか銀色に輝く魚の切り身をえさに釣りを開始。
竿はなく、わっかに巻き付けたテグスに、工事現場で使ってる骨組み用の鉄の棒を5cm位に切った錘をつけ、ドンドン沈めていく。ゆっくりゆっくりテグスを上下させながら当たりを待つ。
海の水は澄んで下で泳ぐ魚影が日の光にキラキラかがやく。
静かに至福の時が流れて・・・と言いたいとこだけど、隣のカヌーに乗った何国人だかわからない太ったオッチャン達はつぎつぎに当たりが来て、これみよがしに奇声を上げている。ううう・・・くやしい!!
“私達だけが釣れないなんて、ポイントが悪いんじゃないの!!“
“シュノーケリングの人たちがパンを撒いてるんで、ぜんぜん腹へってないんじゃないの?だって魚はいるよ”
ランチを挟んで3時間の奮闘努力も空しく4人の釣果は、中島さんの10cmくらいのコチみたいな魚二匹のみ。カナシイー。
おまけに潮風に吹かれ日にさらされ真っ黒になってしまったけれど、それはそれで楽しい休日だった。・・・と日記には書いておこう。いやほんとに素敵な1日だった。
夕方ホテルに戻ってシャワーを浴び、皆とりあえず持ってる衣装の中で一番ましな物に着替える。
私はバッティクで作られたチャイナドレス風の上着、ベージュの麻のパンツにバロック真珠のピアスとネックレスをつける。(スルヤ・ジャヤで買ったチャイナドレスたったの450円・真珠のネックレス1900円・ピアス800円!!)
フレンチレストランでバリ最後のディナーということで決めてみました。
ワリサンはもともとアンティークの店で2年前に素敵な長いすを5万円くらいで買ったものの、もくもくまでの運賃が10万円もかかったという笑えない思い出が・・・。
お料理は味も盛り付けも申し分なく、:ワインを飲みつつゆっくりとおいしいひと時をすごすことが出来た。おしむらくは余りにも間接照明とロウソクの光がほの暗く、彩りの美しさが余り味わえなかったこと。
食事の後はアンティークショップで最後のお買い物。

9月6日(水)
いよいよ今日で最終日。
頼まれた物や、買い損なってた物を求めて今度こそ最後の買い物にクタへ。
トミーズ・コレクションで洋服と、お土産を詰め込む椰子の葉で編んだおおきなバッグをゲット。外に出るとバリのおばちゃんカツウがニコニコ笑って手を振っている。
グワッシと抱き合って再会を喜ぶ。今日はお祭りということで正装。
カツウとニョマンの姉妹はクタビーチのマッサージおばさんの草分け的存在で、それぞれ10人くらいのグループで仕事をしている。オバちゃんたちの上には元締めがいて、皆からかなりの額のショバ代を毎日徴収している。
毎年古着をサムソナイト一杯持ってきてオバちゃんたちにプレゼントし、マッサージをしてもらい、帽子や布・ビーズの腕輪もたくさん買ってあげ、マニキュアもしてもらって、一年に一度のことだから少しでも皆の生活の足しにでもなればいいかな・・・と思っている
んだけど、逆に“私は良い物をもらってない”“あの人から腕輪を買ったのに私のイルカは何で買ってくれないんだ”などブーイングの嵐。
順子さんとふたり“なんだかね?毎年文句ばっかりいわれてねぇービーチに行くのがおっくうになるよね・・・”ズルズルと1日のばしにして、今日こそは午後から古着を持って行かなくちゃ・・と思っていた所。
案の定“エーなんでママ今日かえる、なんですぐ来ない”達者な日本語で総攻撃。帰り際カツウとニョマンがスーと寄ってきて、メモを渡し“オバチャンのうち電話ある、今度きたら皆に内緒ですぐ電話な!!”
“わぁ電話!?おばちゃんお金持ちじゃないのすごいね・・・じゃ又来年ね、バイバイ!!”
帰りながらヒョイと見ると、葉子さん変な扇子を持っている。
“どうしたのそれ?”
“マニキュアしてもらってる時、別の人にこっそり渡されたのよ、なんだかわかんないうちにヤスリでかかともゴシゴシされて2000円だって言うから払っちゃったわよ・・・”
“エッ!高すぎる!・・・・・・・・”
たくましいオバちゃんたち、彼女達の生活に百万分の一でも貢献できたのかな・・・。
夕方6時に迎えが来て7泊9日の今年のバリツアーもとうとう終わってしまった。

                           by藤田芙美子


番外編

もどる