バリ島じゃらんじゃらん・番外日記
☆両替編(マネーチェンジ)

「私達、マネーチェンジでやられちゃいました!」と久美ちゃん。
「数えた時はちゃんとあったのに、後からチェックしたら20万ルピアも足りないんですよ・・・」
バリ島ではよくあるのよね、そんな事。
3年前のスハルト失脚に始まり東ティモール問題など、政情不安の続くインドネシアの貨幣価値は暴落し、1万円が20万ルピアだったのが、今や80万ルピアにまでなっている。
イカットやバティク、籠、木彫り、銀細工すてきな工芸品がとても安く手に入る、せっせと両替しては、お買い物に奔走する日々。
あの手この手で裕福な日本人から利ざやを稼ごうとする街の両替商。
毎年新しい技?を開発しては虎視眈々と私達を狙っている。

去年2万円を両替しようと、良く利用してる街中のお店へ。なかなか高いレートだな・・・などと思いつつお金を差し出すと、すぐに目の前で電卓を打ち込み金額を示す、渡されたお金をチェックして受け取り、歩いてるうちに「あっ、やられた!」
79万ルピアの2倍で、本当は158万ルピアなのに電卓の数字は140万1800ルピア。今までこの店はだましたことがない、電卓が間違ってるはずがないと言う先入感でしばらくはだまされたことに気がつかなかった。
「負けたね・・・まさか電卓に細工してるとはねぇ・・・お笑いだね」
「ヨシ今度両替する時は、半端な金額じゃなくて1万円ずつにするぞ!」

また後日一人で両替に。1万円出すとコワモテの親父がいきなり机の下からダンボールを取り出し、中身を机の上にぶちまける。
現れ出でたるは使い古してヨレヨレ、ボロボロになった5000ルピアの山。
「自分でお金が有るかどうか確かめろ」と言われ「何でこんな汚いお札なんだ、まったく!フンフン!」などと思いつつやっと数え終わって「O・K・あるよ」
「そうかそれは良かった・・・」みたいなことを言いながら、私が数えた札束を寄せ集めてくれている、しかし私は見た!!
お金を集めるふりをしながら一瞬小指でお札を自分の膝に落とすのを。
「ちょっとちょっと、オジサンお金今ごまかしたでしょ見てたわよ!!」
「何言ってんだそんな事するはずがない、そんなに言うならもう一回お前が数えろ」
事ここに至ってようやく、高いレートを看板に日本人のカモだけを待ってる店だと言うことに気がついて、オヤジの手から1万円札をひったくるようにして店を出てきた。

マネーチェンジする時、まず自分で渡されたお金を10万ルピアずつの束にしながらちゃんと有るかどうかチェック、いろんなお札が取り混ぜてあってお金が少ないことが多い。
お金がきちんと有ったからと言って油断は禁物。ココからですよ敵の罠?は。
数えたお金は自分の前にきちんと置いて絶対お店の人にさわらせない事。必ず最後にお金を数えなおしたり親切に集めてくれるるふりをして、その時巧妙にテーブルもしくはカウンターの内側におかねを落とす。それもたいがい20万ルピアくらい!!
どこに行っても例外なく「まあそこに座りなさい」と、とてつもなく低い丸椅子を勧められる。そうすると相手の手元が良く見えなくて、お金を落とされても気ずかず、後で買い物などした時にはじめて「アチャ・・やられたよ、クヤシー!!」という事に相成ります。
その時は私の座高が人様よりチョット高かったおかげで事無きを得ましたけれど。人間何が幸いするかわかりません!
あとよくあるのが「お釣り5000ルピアある?」などと言われて思わず自分の財布の中を覗いた一瞬のすきに抜かれると言うパターン。「立ったまま目を皿のようにしてみはってたのに・・・」と地団太踏んでも後の祭り。今回の久美ちゃんもこのケース。
生き馬の目を抜くバリの両替事情、私達も今まで高い授業料を散々払わされました。
カードを使える店があまりなく、使えても3から5%のTAXを取られるので両替せざるを得ないのだけど、自信のない人はレートが低くてもホテルで替える方がまだまし。
今年はバリ銀行がホテルのすぐそばにオープンしたので、何の問題もなく快適両替生活?をおくることができた。